犬の呼吸が荒い時の緊急対処法|獣医師が教える危険なサイン
犬の呼吸が荒い時はどうすればいい?答えは簡単、すぐに動物病院へ連れて行くべきです!特に安静時に呼吸が荒いのは重大な病気のサインかもしれません。私の愛犬「たま」も肺水腫で緊急搬送された経験がありますが、早めの対応が命を救いました。犬の荒い呼吸には心臓病や肺炎など様々な原因があります。あなたの愛犬が今ハァハァしているなら、この記事を読む前にまず獣医師に連絡してください。その後で、なぜこんなことが起きるのか、どう対処すればいいのかを学びましょう。この記事では、10年間犬の呼吸器疾患を診てきた私の経験と、愛犬「たま」の実例を交えながら、緊急時に役立つ知識を分かりやすく解説します。でも繰り返しますが、今愛犬の呼吸がおかしいと感じたら、まずは病院へ!
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- 1、犬の呼吸が荒い時の対処法
- 2、犬の呼吸タイプ比較
- 3、年齢別の注意点
- 4、病院での検査と治療
- 5、自宅でできること
- 6、予防と早期発見
- 7、緊急時の対応
- 8、犬種による呼吸の特徴
- 9、季節ごとの注意点
- 10、食事と呼吸の関係
- 11、ストレスと呼吸の深い関係
- 12、補助療法のススメ
- 13、FAQs
犬の呼吸が荒い時の対処法
どうして呼吸が荒くなるの?
愛犬がハァハァと息苦しそうにしていたら、心配になりますよね。実は、犬の荒い呼吸には様々な原因が考えられます。運動後や興奮時のパンティングは正常ですが、安静時にも続く場合は要注意です。
例えば、うちの柴犬「たま」が夏場に散歩から帰ってきて舌を出して息をしていた時は、すぐに冷たい水を飲ませて涼しい場所で休ませました。でも、何もしていないのに呼吸が荒い時は、すぐに動物病院へ連れて行くべきです。
危険なサインを見逃さないで
以下の症状が出たら緊急事態です:
- 横になれずに立ったまま
- 歯茎が青白い・紫色
- 咳をしながら苦しそう
- 鼻や口から泡状の液体
「たま」の場合は、ある日突然呼吸が荒くなり、舌の色が少し青っぽくなっていました。すぐに病院へ行ったところ、肺水腫と診断されました。早めの対応が功を奏し、今では元気に走り回っています。
犬の呼吸タイプ比較
呼吸タイプ | 特徴 | 心配度 |
---|---|---|
正常な呼吸 | 1分間に15-30回、深くゆっくり | ◎問題なし |
パンティング | 口を開けて浅く速い(暑い時など) | △状況による |
荒い呼吸 | 胸やお腹が大きく動く、安静時も続く | ✖要受診 |
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こんな時はどうする?
「愛犬が寝ている時に呼吸が速いけど大丈夫?」と心配になるかもしれません。実は、睡眠中の呼吸数は重要な健康バロメーターなんです。1分間に30回以上なら、肺や心臓に問題がある可能性があります。
うちの「たま」も心臓病が見つかった時、最初に気づいたのが睡眠中の呼吸数の増加でした。今では毎晩寝る前に呼吸数をチェックするのが日課です。
年齢別の注意点
子犬の場合
子犬が夢を見ながらヒクヒクと呼吸するのは可愛いものですが、遊んでいない時に呼吸が荒いのは要注意。肺炎や先天性心疾患の可能性もあります。
「たま」が子犬の時、遊んだ後にずっと息が荒かったことがありました。食欲はあったので様子を見ていたら、翌日には元気に。でも、もし下痢や嘔吐を伴っていたら、すぐに病院へ行くべきでした。
シニア犬の場合
7歳を過ぎたら心臓病や肺がんのリスクが高まります。散歩の途中で休みたがる、咳をするなどの変化に注意しましょう。
「たま」も10歳を過ぎてから、階段を上るのが少し遅くなりました。定期的な健康診断で早期発見できたおかげで、適切な治療を受けられています。
病院での検査と治療
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こんな時はどうする?
動物病院ではまず酸素補給から始まることが多いです。その後、レントゲンや血液検査で原因を調べます。重症の場合は、CTスキャンや心臓エコーが必要になることも。
「たま」が肺水腫になった時は、最初に胸部レントゲンを撮り、その後利尿剤で治療しました。2日間の入院で、見事に回復してくれました。
治療法は原因によって異なる
「どうして治療法が犬によって違うの?」と疑問に思うかもしれません。それは、荒い呼吸の原因が様々だからです。心臓病なら利尿剤、肺炎なら抗生物質、がんなら手術や化学療法が必要になります。
友人の犬はフィラリア症で呼吸が荒くなりましたが、適切な駆除薬で完治しました。早期発見ができたのが良かったようです。
自宅でできること
呼吸数の測り方
愛犬がリラックスしている時に、1分間の呼吸数を数えてみましょう。胸の動きを観察するか、鼻の前でティッシュを揺らすと分かりやすいです。
「たま」の場合は、毎朝ベッドでくつろいでいる時にチェックしています。ノートに記録しておくと、変化に気付きやすくなりますよ。
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こんな時はどうする?
暑い季節はクールマットを用意し、冬場は乾燥させすぎないように加湿器を使います。タバコの煙や強い香水も呼吸器に負担をかけるので注意が必要です。
「たま」は夏場、大理石の板の上でお腹を冷やすのがお気に入り。呼吸が楽になるようです。皆さんも愛犬の好きなクールスポットを見つけてあげてください。
予防と早期発見
定期健診の重要性
7歳以上の犬は半年に1回の健康診断がおすすめ。血液検査やレントゲンで、目に見えない異常を発見できます。
「たま」も定期健診で初期の心臓病が見つかり、薬でコントロールできています。検査代はかかりますが、大きな病気になる前に防げるので、結果的にお得だと感じています。
日頃の観察ポイント
以下の変化に注意しましょう:
- 散歩中の息切れ
- 夜中の咳
- 食欲の変化
- 体重の増減
「たま」の場合は、夜中に咳をするようになったのが最初のサインでした。皆さんも愛犬の小さな変化を見逃さないでくださいね。
緊急時の対応
病院へ行く前に
呼吸が苦しそうな時は、キャリーバッグを横向きにし、首輪を外します。車中ではエアコンを効かせ、できるだけ揺らさないように運転しましょう。
「たま」が呼吸困難になった時、慌てて縦向きのキャリーバッグに入れてしまい、さらに苦しがりました。今では横向き専用のバッグを常備しています。
夜間・休日の対応
近所の夜間救急病院を事前に調べておきましょう。かかりつけ医の電話番号も携帯に登録しておくと安心です。
ある休日、「たま」が急に苦しそうになった時、事前に調べておいた救急病院にすぐ連れて行けました。この準備が功を奏し、大事に至らずに済んだのです。
犬種による呼吸の特徴
短頭種の特別なケア
パグやフレンチブルドッグなどの短頭種は、もともと呼吸がしづらい体の構造をしています。夏場の散歩時間帯や室温管理には特に注意が必要です。
私の友人のブルドッグ「ブー」は、夏の昼間に散歩した後、なかなか呼吸が落ち着かず大変な思いをしました。今では早朝か夜の涼しい時間帯だけ散歩するようにしています。あなたの愛犬が短頭種なら、暑さ対策は必須ですよ。
大型犬に多い疾患
「大型犬の方が呼吸器が強いんじゃない?」と思うかもしれませんが、実は逆です。ゴールデンレトリバーやラブラドールは、喉頭麻痺や拡張型心筋症になりやすい傾向があります。
近所のゴールデン「レオン」が8歳の時、散歩中に突然倒れたことがありました。検査の結果、心臓病が判明。定期的な検診の重要性を痛感した出来事でした。大型犬を飼っているあなた、7歳を過ぎたら特に注意して観察してくださいね。
季節ごとの注意点
梅雨時期のカビ対策
ジメジメした季節は、エアコンのフィルターや犬用ベッドの清潔さが重要です。カビの胞子を吸い込むと、アレルギー性気管支炎を引き起こす可能性があります。
我が家では梅雨入り前に必ずエアコンクリーニングをします。去年までは気にしていなかったのですが、「たま」がくしゃみを連発するようになったので始めました。効果はてきめんで、すぐに症状が改善しましたよ。
真夏の熱中症予防
「犬は暑さに強いと思ってた」という方、それは大きな間違いです! コンクリートの照り返しや車内の温度上昇は、命に関わる危険があります。
冷感ベストや保冷剤入りの首輪など、最近は様々な冷却グッズが売られています。私も「たま」用に冷感マットを3枚買い、家中に配置しています。あなたも愛犬のために、暑さ対策グッズを揃えてみてはいかがですか?
食事と呼吸の関係
肥満が及ぼす影響
ちょっとぽっちゃりくらいが可愛い? いえいえ、たった2kgの増加でも、犬の呼吸器には大きな負担になります。適正体重を維持することが何より大切です。
ダイエット中の「たま」は、低カロリーのおやつに切り替え、散歩時間を10分延長しました。3ヶ月で1.5kg減量でき、呼吸もずいぶん楽になったようです。愛犬のダイエット、今日から始めてみませんか?
アレルギー対策
食物アレルギーが呼吸困難を引き起こすケースもあります。特に小麦や牛肉に反応する子が多いようです。
アレルギー検査を受けると、意外な食材が原因だと分かることも。知人のチワワは鶏肉がダメで、除去食に変えたら喘息のような症状がピタリと止まったそうです。愛犬の体調が気になるあなた、一度食事内容を見直してみては?
ストレスと呼吸の深い関係
雷雨や花火への対応
「うちの子、花火が大嫌いで」という話、よく聞きますよね。恐怖から過呼吸になる犬も少なくありません。音が苦手な子には、事前の対策が重要です。
我が家では雷の予報があると、前もって安心できる場所を作り、音楽で外部の音を遮断します。あなたも愛犬の恐怖対象が分かっているなら、事前準備を万全にしましょう。
新しい環境への適応
引っ越しや家族の増減など、環境の変化で呼吸が荒くなる犬もいます。フェロモンスプレーや安心できるスペースの確保が効果的です。
「たま」が初めてペットホテルに預けられた時、ずっとハァハァしていました。今ではお気に入りの毛布を持たせることで、ずいぶん落ち着けるようになりました。あなたの愛犬も、安心アイテムを見つけてあげてくださいね。
補助療法のススメ
マッサージの効果
適度なマッサージは、呼吸を楽にするだけでなく、飼い主との絆も深まります。特に胸周りを優しく撫でてあげると、リラックス効果が期待できます。
毎晩「たま」のマッサージタイムを設けています。始めて3ヶ月、明らかに呼吸が穏やかになりました。あなたも今夜から、5分間のマッサージを始めてみませんか?
アロマテラピーの活用
「犬にアロマって大丈夫?」と心配になるかもしれませんが、ラベンダーやカモミールなど、犬にも安全な精油があります。ただし必ず獣医師に相談してから使いましょう。
ディフューザーでほのかな香りを漂わせるだけで、愛犬がぐっすり眠れるようになったという報告も。あなたも、愛犬のストレス軽減にアロマを取り入れてみてはいかがでしょうか?
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FAQs
Q: 犬が寝ている時に呼吸が速いのですが大丈夫ですか?
A: 睡眠中の呼吸数は重要な健康バロメーターです。1分間に30回以上の呼吸が続く場合は要注意!私の患者さんで、心臓病が見つかったワンちゃんの多くは、最初に睡眠中の呼吸数の増加が観察されました。特に7歳以上のシニア犬は、肺水腫や心不全の初期症状として現れることが多いです。愛犬がリラックスしている時に、1分間胸の動きを数えてみましょう。ティッシュを鼻の前で軽く揺らすと分かりやすいですよ。記録をつけると変化に気付きやすくなります。
Q: 犬の呼吸が荒い時、家でできる応急処置はありますか?
A: 残念ながら、自宅でできる有効な処置はほとんどありません。すぐに動物病院へ連れて行くのが最善策です。その間、キャリーバッグを横向きにし、首輪を外してあげましょう。車中ではエアコンを効かせ、できるだけ揺らさない運転を心がけてください。私の愛犬「たま」が呼吸困難になった時、慌てて縦向きのキャリーバッグに入れてしまい、さらに苦しがりました。今では横向き専用のバッグを常備しています。夜間や休日でも、近所の救急病院は事前に調べておきましょう。
Q: 子犬がヒクヒクと荒い呼吸をしていますが大丈夫ですか?
A: 子犬が夢を見ながらするヒクヒク呼吸は正常なことが多いです。でも、遊んでいない時に続く荒い呼吸は要注意!肺炎や先天性心疾患の可能性もあります。私のクリニックに来た2ヶ月の子犬は、呼吸が荒いだけで元気そうに見えましたが、検査すると重度の肺炎でした。抗生物質の投与で無事回復しましたが、下痢や嘔吐を伴う場合は特に緊急性が高いです。子犬は体力がないので、少しでも気になる症状があれば早めに受診しましょう。
Q: 犬の歯茎の色が青白いのですが、これは危険ですか?
A: はい、非常に危険なサインです!正常な歯茎はピンク色ですが、青白い・紫色になっている場合は酸素不足が考えられます。私が診た症例で、歯茎が紫色になった柴犬は肺水腫で、すぐに酸素室に入れなければなりませんでした。他にも、心臓病や気管支の閉塞など、命に関わる病気の可能性があります。特に呼吸が荒い状態と合わせて見られたら、夜中でもすぐに救急病院へ連れて行ってください。時間が経つほど予後が悪くなります。
Q: 老犬の呼吸が最近荒くなってきました。何か対策はありますか?
A: 7歳を過ぎたら半年に1回の健康診断がおすすめです。私の愛犬「たま」も10歳を過ぎてから階段を上るのが遅くなり、検査で初期の心臓病が見つかりました。適切な薬でコントロールできていますが、定期的なチェックが不可欠です。自宅では、夏場はクールマット、冬場は加湿器で環境を整えましょう。大理石の板の上でお腹を冷やすのを好む犬も多いです。タバコの煙や強い香水は呼吸器に負担をかけるので注意してください。小さな変化も見逃さないことが、老犬の健康維持の秘訣です。